日時 2006/08/14(月) 8:00 〜 18:00
区分 紀州釣り 狙い チヌ・キビレ
場所 富山県伏木港
メモ 2006年の紀州釣り遠征3日目の地
満潮 干潮
中潮 5:40 17:51  11:47 23:46 
天気 晴れ 弱い 波高 0.5m 水温   気温  
同行者 永野、池之坊 備考  
釣り方 紀州釣り
仕掛  
メモ 2006年の紀州釣り遠征3日目の地
エサ(ルアー) 備考
オキアミ  
フナムシ  
コーン  
チャンス配合ヌカ  
ウニ配合  
アミエビ  
釣果
魚名 サイズ kg 釣れた時間 推算潮位 釣り座 ヒットしたエサ(ルアー) 備考
グレ 21.0 Cm 〜 26.5 Cm ? kg 〜 ? kg 3 匹          
ウグイ 25.0 Cm 〜 40.0 Cm ? kg 〜 ? kg 20 匹          
写真
 写真は波止真ん中辺りで、左側手前から釣りキチさん(何か掛かった様子)、市内釣り師さん
(茶色の服)、私(緑色のクーラーボックス)の釣り座である。

 今年の紀州釣り遠征(3日間)も最終日になりました。
1,2日目は石川県でしたが、最終日は富山県である。
2日間の疲れのせいか、朝目覚めたのは午前5時30分だった。
「しまった、出遅れた!」
我々3人は慌てて釣り場近くのエサ屋さんに向かった。

 エサ屋さんに着くと、オキアミとアミエビを買い、店員に波止の情報を聞いてみた。
すると、目の前にある国分港も良いが、隣にある伏木港の方が水深があるとのことであった。
この店と10mほどしか離れていない所にもエサ屋さんがあったので、そこにも寄ってみた。
すると、エサのメニューに「ボケ」が並んでいるではないか(驚)。
ここ富山県でも紀州釣りが盛んに行われているのか。
早速、ボケを入荷しているかどうか尋ねると、需要数が少なく、生エサだけに採算が取れないので、
最近は入荷していないとのことだった。
残念!
本当はもう買う必要もないオキアミを買って、店長さんに紀州釣り情報を教えてもらうと、
「店の前の国分港の先端が良いんじゃないかな」と、あやふやな答えだったけど、
国分港は事前にネット仲間に教えてもらっていた場所なので、そこに行くことにした。

 そして、店を出ようとした時、店長さんが「この近くに自動販売機があるけど、もしかしたら、
そこにボケを置いているかも。」と真顔で言ってくれたが、我々は目を疑った。
エサの自動販売機?!!
ビックリするのも無理はない。
エサの自動販売機なんて、見たことも聞いたことも無かったですから。

 そして、店を出ると、我々の思うことは1つであった。
そう、ボケを買いたいということではなくて、エサの自動販売機を一目拝ませてもらうことだった。
日本中どこを探しても、エサの自動販売機を置いているのはここだけかもしれない。
これを見ないと、損をするだろうということで、教えてもらった道順通りに探していると、
とうとう発見しました。
本当にありましたがな。
エサの自動販売機が・・・。
衝撃の真実を目の当たりにして、しばし呆然とし、感動すら覚えました。
それで、エサのメニューを確認すると、ボケは無かったが、「青いそめ」、「砂いそめ」、「磯カニ」と、
書かれていたので、市内釣り師さんが早速、300円を入れて「青いそめ」のボタンを押した。
出てきたパックを取り出し、思わずニッコリ!
パックの中で青いそめは確かに生きていた。
遠征に来て、この自動販売機を見ただけでも十分に価値があった。
そして、この場を後にし、国分港の波止に向かうことにした。

 重たい荷物をキャリーカートで引きながら、歩いていくと、波止の付け根付近で大きな門格子
がされていて、「関係者以外立ち入り禁止」という看板が立てられていた。
すると、後から来た釣り人は門格子の端から器用に進入していったではないか。
同じようにして門格子の中に既にもう1人入っていた。
でも、那賀紀州FCとしては、こういうことはしたくないので、国分港をあきらめ、車に戻った。
それで、伏木港に移動することにした。

 伏木港に移動し、駐車場から波止を見やると、遙か彼方に白灯が見える。
重たい荷物を持って歩いていくのには遠そう(2km近くはありそう)だが、歩いていくことにした。
そんなこんなで、やっとの思いで波止に辿り着き、下見をすることにした。
波止は写真のようにスリットになっていて、間を覗いて見ると、チヌの姿が確認出来た。
40cmくらいの良型もチラホラ見える。
見えチヌは釣れないけど、魚影が濃いのは間違いない。
チヌの姿を拝ませてもらい、元気が出た。

 それで、表海向き(右側)には家族連れなど釣り人がたくさんいたので、内海向き(左側)の
波止の真ん中辺りに3人並ぶことにした。
釣り座はというと、手前から、釣りキチさん、市内釣り師さん、私の順である。
そして、私の右隣には紀州釣り師が3人いて(写真には写っていない)、この人たちは5.3mぐらいの
竿だが、ウキを使わず、筏釣りのようにダンゴを真下に落として、竿先でアタリを取っている。
これが富山風の紀州釣りなのか。
とりあえず、右隣の人に挨拶をし、状況を聞くと、ウグイが多くて釣りにならないとのことだった。
タヌPONさんが言っていたこと(ウグイが群れてくると釣りにならない)が体験できるということで、
「どうしよう」なんて弱気な気持ちじゃなくて、「絶対に何とかしてやるぞ!」と逆に力が入った。

 釣り座に戻ると、早速、仕掛けを作った。
ダンゴはというと、エサ取りが少なかったこの2日間の反省から、本日は集魚材とアミエビを
用意していた。
しかし、ウグイの大群がいるということで、集魚材とアミエビ混ぜるか混ぜないか迷ったが、
結局、混ぜることにした。
やっているうちに、ウグイ以外のエサ取りが多く集まってきたら、集魚材とアミエビを抜いた
シンプルダンゴに切り換えれば良いと思ったからだ。

 釣り場変更や、波止まで徒歩で時間が掛かったせいもあり、午前8時頃、釣り開始となった。
タナ調整をしていくと、タナは6ヒロちょいだった。
まずはタナトントンで開始することにした。
地元の紀州釣り師を見習って遠投せずに、竿1本半〜2本先を狙うことにした。

 釣り始めは潮はゆっくりと左に流れていた。
開始して数投後、ダンゴが割れてすぐに寝ウキが立ったので、合わせた。
まずまずの引きだ。
竿先をコンコン叩いていなく、足下に突っ込んできた。
グレの引きだなと直感で分かった。
姿を現したのはやはりグレだった。
それで、市内釣り師さんにタモで掬ってもらい、上がってきたのは26.5cmのグレだった。
波止ではまずまずのサイズだ。
こんなことなら、フカセ釣りの用意もしておくべきだった(笑)。
紀州釣り遠征ということで、フカセ釣りの用意は一切持ってきていないのだ。
来年の紀州釣り遠征にはフカセ釣りの用意をしておこうっと(笑)。
その後、グレを2枚追加した。

 そんなことはさておき、釣りを続けた。
すると、集魚材&アミエビの効果が出てきたようで、オキアミがたまに取られるようになってきた。
しばらくすると、何者かがダンゴを割りにくるようになった。
この魚は結局、1日中、ダンゴを割りに来ていた。
この魚の正体は一体何か?
候補として、頭の中に浮かんでいるのはボラとウグイの2種類である。
でも、朝一での隣の紀州釣り師の話によれば、おそらくウグイの可能性が高い。
この直後、その正体を知ることになった。

 ダンゴを投げると、しつこく割りにきて、割れた瞬間に寝ウキがスーっと立った。
合わせると、引きは十分!
竿先を絶え間なくコンコン叩いている(頭を絶え間なく左右に振っている感じ)ので、
チヌの竿の叩き方とは少し違うようだ。
足下に寄せてくると横に走り出したヤツの姿を確認すると、やはりウグイだった。
この後もウグイの猛攻に遭い、ダンゴをくわえて持っていくヤツも出てきた。
ダンゴが割れて、オキアミで流すと、ウグイが連発するようにもなってきた。

 オキアミじゃ、埒が明かないので、昆虫採集(フナムシ)を始めた(笑)。
汗をかきながら、まあまあ獲ったところで、釣りを再開した。
早速、フナムシを付けてやってみるが、オキアミとは違って何の反応もなく、そのまま残ってくる。
そして、しばらくフナムシだけでやってみたが、やはり何の反応もない。
それでオキアミに変えようかと思い始めた丁度その時、ダンゴが割れて少し流していると、
寝ウキに前アタリがあり、スーッと立った。
エサがフナムシだけに大きな期待を持ちながら、合わせた。
乗ったよん!!  
ヤッホー!!
と思いきや、「あれ? チヌと違うぞ〜!」
「この引きは、もしかしてウグイ?」
案の定、上がってきたのは30cmほどのウグイだった。
ウグイはフナムシも食うのか!!(怒)
でも、オキアミよりフナムシの方が食い気が低いようなので、フナムシを勝負エサだと決めた。
それで、フナムシをウグイに慣れさせないように、フナムシを続けて使わないようにした。

 ということで、オキアミ、オキアミ、フナムシのパターンでローテーションしていくことにした。
ウグイにオキアミで食い気を誘い、フナムシで食い気をそらし、それをチヌに食わそうという作戦だ。
この時から、チヌに補食させるために、時々ダンゴの中にコーンを3,4粒ずつ入れいくことにした。
とうとう、伝家の宝刀コーンを投入することにし、勝負エサに加えようと考えているのである。
遠征最終日ということで、何としてもチヌを釣りたいと必死なのだ。

 その後、オキアミではアタリが出るが、掛かってくるのはウグイだけで、掛かってこない時は、
オキアミは時々残ってくるので、エサ取りはそれほどいない様子である。
一方、フナムシではほとんどそのまま残ってくるが、その後も、ウグイがあと1匹掛かってきた。
釣りキチさんも市内釣り師さんも同じく、ウグイに手を焼いている様子である。
もちろん、我々だけではなくて、右隣の3人の地元の紀州釣り師もウグイに手こずっている。
そんなとき、紀州釣り師がもう1人やってきた。
この人はウキを使ったいわゆるオーソドックスな紀州釣りである。

 午前11時を回ったあたりで、腹も減ってきたので、昼食を取ることにした。
御盆恒例の紀州釣り遠征を始めて3年目、今年は初めてボーズを食らうかもしれないという
プレッシャーを凄く感じながら、昼食を終え、釣りを再開することにした。
「絶対にチヌを釣るぞ〜」と気合いを入れ直した。

 後半も、オキアミとフナムシのローテーションで攻め、ダンゴにコーンを3,4粒入れていく。
午前中はタナトントンでやっていたが、オキアミでも残ってくることがあったので、
底から30cmほど切って攻めることにした。
すると、オキアミはもちろん、フナムシでもウグイが掛かってくるようになり、タナトントンでやって
いた時よりも、ひどくなったので、ウグイをかわすために50cmほど這わしてみることにした。

 這わせると同時に、コーンもローテーションに加えた。
オキアミ、オキアミ、フナムシ、オキアミ、オキアミコーンの順に付けエサを変えていくことにした。
これもウグイにオキアミで食い気を立たせて、フナムシとコーンで食い気をそらせて、チヌだけに
フナムシかコーンを食わせたい。
あるいは、フナムシからオキアミに変わった直後のオキアミもチャンスである。
同様に、コーンからオキアミに変わった直後のオキアミもチャンスである。

 その後もオキアミでウグイを2,3匹釣った後、伝家の宝刀コーンでついにアタリがあった。
ダンゴが割れて、コーンで少し流していると、前アタリが2回あった後、寝ウキがスーッと立った。
「今度こそ、本命だ」と確信しながら、合わせた。
ヨッシャー、乗ったあ〜!
しかし、引きが竿に伝わってきた次の瞬間、ガッカリした。
チヌの引きではなく、ウグイの引きだと分かったのだ。
上がってきたのは、やはりウグイであった。
伝家の宝刀コーンに食らいつくな〜(笑)。
この時ほどウグイが憎たらしく見えたことはなかった(爆)。

 この後、ウグイはコーンでは掛かってくることは無かったが、オキアミでは何匹か掛かってきた。
フナムシでも、たまに掛かってきた。
そして、ウキで釣っている紀州釣り師が何かを掛けた。
魚は結構、横に走っている。
大型のウグイか?
いや、上がってきたのはボラだった。
この時を同じくして、私の右隣の紀州釣り師3人は順に帰っていった。

 残り時間も少なくなってきたので、フナムシとコーンだけで攻めることにした。
しかし、エサ取りが少ないせいか、そのまま残ってくることが多い。
それなら、チヌが釣れる確率は高いはずなのになあ。
「なんでだろう?」と、考え込むが、答えは出ない。

 そうこうしているうちに午後5時を迎えた。
帰りの道中も遠いので、「そろそろ納竿しよう」と
2人に申し出ると、我がクラブ若手ホープの
市内釣り師さんが「あと1時間頑張りましょう」と言うので、私と釣りキチさんはその熱意に負けて、
午後6時まで頑張ることになった。

 しかし、午後5時からの1時間はアタリが少なくなり、ウグイも2匹釣っただけで、見せ場もなく、
約束の午後6時を迎え、納竿となった。
結局、この日はこの波止で他の釣り師も含めて誰もチヌを釣ることは無かった。
ということで、私は今年の紀州釣り遠征でボーズを食らってしまった。
あ〜あ、情けない。

 それで、荷物を車に積み、後ろ髪を引かれる思いで家路についた。
高速道路に入る前に富山のラーメン屋で腹ごしらえをし、富山に別れを告げ、和歌山に向けて
高速道路を突っ走った。
途中、銭湯に入って帰ろうということで、銭湯に詳しいバットさんに釣り場から急遽メールで
尋ねたところ、名神高速道路の多賀SAにハイウェイオアシスがあることを教えてもらって
いたので、多賀SAに寄って銭湯に入った。
バットさん有り難うございました。
ボーズだった悔しさも汗も、さっぱり洗い流したところで、また車を走らせた。
途中、眠気が襲ってきたので、しばしの仮眠を取ることにした。
仮眠のはずが、つい熟睡してしまった(笑)。
再び走り出して、家に着いたのは8月15日の午前7時30分であった。

 こうして、第3回那賀紀州FC紀州釣り遠征(石川&富山)が幕を閉じたのである。
今年の総走行距離は去年よりも長く、1105.5kmであった。
この遠征が終わると、夏が終わったような気がするのは私だけかなあ。
来年の遠征はどこにしようかなあなんて、今から考えてま〜す(笑)。


※本日の釣果※

私(チヌ吉)・・・・・・グレ3枚(26.5cm〜22cm)
            ウグイ多数

釣りキチさん・・・・・グレ1枚(25cm)
            ウグイ多数

市内釣り師さん・・・ウグイ多数


この日もたくさんの応援メール&掲示板への書き込み応援等、有り難うございました。



※今年の遠征を終えての感想※

 8/12釣行記の冒頭でも書きましたが、御盆恒例の那賀紀州FC紀州釣り遠征は、
今年で3回目を迎えました。
今年は那賀紀州FC3人と、現地で落ち合ったタヌPONさんとで過去最高4人の楽しい遠征となった。
しかし、楽しい遠征とは引き替えに、那賀紀州FCの釣果は寒いものになってしまった。
・私は遠征3年目にして、初のボーズを食らってしまった。
・釣りキチさんは2日目に何とか1枚(26cm)を釣った。
・市内釣り師さんはボーズだった。

 それに引き替え、タヌPONさんは2日目にチヌ数枚(26cm〜15cm)を釣り、我々との腕の
違いをまざまざと見せつけられました。
さすがです。

 私はこの時期はエサ取りが多いだろうと思い、初日&2日目にダンゴに集魚材&アミエビを
入れなかったことを今でも悔やんでいる。
結局、集魚材バリバリのダンゴで釣っていた地元の釣り人やタヌPONさんはチヌを釣り上げ、
一方、シンプルなダンゴで臨んだ私はエサ取りすら集めることができなかったのですから。
もし、集魚材&アミエビを入れていたら、初日より、2日目の釣り場の方がチヌの釣れる確率が
高かったであろう。
それほど、雰囲気のある釣り場だった。

 そして、窮地に追い込まれた最終日、集魚材&アミエビを入れて臨んだが、ウグイに翻弄された。
ウグイはダンゴに対する執着心もさることながら、付けエサに対する執着心も凄かった。
ボラはダンゴには執着するものの、ダンゴが割れた後の付けエサには見向きもしないことが多い。
そう言う意味では、ウグイはボラより厄介な存在であった。
タヌPONさんの言っていた「ウグイが群れると、釣りにならない」を、身をもって体験できた。
和歌山ではボラが群れても、ウグイが群れることは無いので、貴重な体験をさせてもらった。

 貴重な体験と言えば、エサの自動販売機を初めて見たことであろう。
これにはビックリした。
しかも、オキアミなどの冷凍エサではなく、生きエサの自動販売機だということで、またまたビックリした。
日本中どこを探しても、富山県にしか無いんじゃないかなあと思うので、これこそ貴重な体験だった。

 そして、和歌山では35℃を超えることが多くて、日向でじっとしているだけでも汗が流れるのに、
石川&富山では、30℃前後の気温だったので、汗がほとんど滲み出ることなく、過ごしやすかった。

来年の遠征は何処にしようかな?
まだ、気が早いって?(笑)

・・・・終わり!
私の釣果です。
グレ3枚(26.5cm〜22cm)でした。
波止から、こんな良型釣れるなら、フカセ釣りの準備をしておくべきだった(笑)。
釣りキチさんの釣果です。
終始、ウグイに悩まされながら、納竿間際に釣ったグレ25cmである。
この日悩まされたウグイを釣った瞬間である。
釣りキチさんは魚を見てガックリ!!
そして、釣りキチさんが釣った憎たらしいウグイです。
これが生涯初めて見た生きエサの自動販売機である。
感動しました。
早速、市内釣り師さんが300円で青イソメを買っている。
自動販売機から出てきたパック入りの青イソメである。
確かに生きていた。