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  つい先程まで活性が高かったのに、急にチヌはおろか、エサ取りの気配も感じられなくなった。こんな経験はないでしょうか? これは単純に底には魚がいないということである。いないというよりいなくなったという方が正しい。というのもダンゴの周りに集まっている魚を補食しにきたサメ,エイ,イカなどのフィッシュイーターによって、せっかく寄せた魚をバラバラに散らされたということがたまにある。過去にそんなとき、40cmぐらいのサメ,2mぐらいのエイ,1kgぐらいのアオリイカなどを釣った経験があるからだ。さすがにエイは陸に上げられず、道糸を切ってリリースしましたが、アオリイカはラッキーでした。

邪魔する者がいる

  私は以前に臭いで魚を寄せようと集魚材をたっぷり(ヌカ:集魚材=5:6)入れていました。それでもチヌは釣れていたのですが、魚の活性が高いときはエサ取りが集まり過ぎて大変でした。そんな苦労をしていたとき、隣で釣っていた人がエサ取りを見事にかわし、チヌをどんどん釣り上げているのを目の当たりにして自分との違いは何かと思い、遠目でしばらく観察していましたが、その違いは見つけられず、その人に話しかけてみました。すると「そりゃ兄ちゃん、集魚材入れ過ぎやで」という答えが返ってきました。その人は集魚材はほとんど入れないとのことでした。それまでの自分の釣りを否定されたように感じましたが、釣れている匹数を比較するとその差が何よりも説得力があり、否定されても仕方ありませんでした。それからは集魚材を控え気味(ヌカ:集魚材=6:2)にしたことは言うまでもありません。以下、私なりの理論を述べます。
  夏秋はどんな魚も活性が高く、集魚材を入れ過ぎるとエサ取りもたくさん寄りすぎて釣りにならないので、あまり入れない方が良い(全然入れなくてもいいという人もいる)。また、冬春は活性が低いので、集魚材を入れてなるべく多くのエサ取りを寄せるようにする。エサ取りのいないところにはチヌはいないのである

集魚材の入れ方が間違っている

  季節によってチヌが移動するのは前述の通りである(居着きチヌを除いては)。だから、秋に良く釣れたポイントに冬釣りに行っても同じように釣れるかというと、それはわからない。釣れない可能性の方が高いと思ってよい。まして、水深の浅い湾内なら冬〜春先はほとんど期待できないだろう。チヌがオールシーズン釣れるポイントは少ないのである。新しい釣り場を開拓し、季節ごとに釣るポイントを変えて、オールシーズン楽しんで下さい。チヌを知ろうの「行動パターン」紀州釣りまるわかりの「四季によるポイントの変化」を参考にして開拓して下さい。

季節によってポイントが違う

  前日の雨によって川から土砂が流れ込んだり、台風の後などで海水が濁り過ぎているのはあまり良くない。チヌは濁りを好む魚だけど、付けエサが見えないくらい濁っているときは避けよう。また、逆に海水が澄み過ぎているのも良くない。理由は海底のチヌから何でもお見通しの状態となり、警戒心を強め、エサを食ってくれないからである。だから、少々濁りのあるポイントを探して釣って下さい。

海水の色によって

  エサ取りの中にチヌの気配を感じるのだが釣れない。一番大きな理由として考えられるのは、チヌより先にエサ取りに付けエサを取られているということです。それを攻略するためには「エサ取りに付けエサを取られるタイミングを特定する」,「タナを合わす」,「道糸の操作をきちんとする」などが考えられるので、前述の「釣果一匹以上のために」をよく読んでチェックして下さい。

チヌの気配を感じるのだが

  一日中何度も繰り返しダンゴを打ち、魚を寄せて釣れてくるのはエサ取りばかり、結局チヌはボーズ(0匹のこと)だった。こういう悔しい思いは誰しも少なからず経験していると思います。では、なぜ釣れないのか、それには必ず理由がある。その理由を突き止めるか否かで、あなたの紀州釣りの腕が上達するか否かを左右し、これからの長い紀州釣り人生を楽しく歩んでいけるか否かを決定するといっても過言ではないだろう。まあ、「釣れなくても、のんびり釣りができればそれだけで満足だ」と思っている人はそれで良いんだろうけど。私の場合、「のんびり大自然と一体化し、潮の香りを味わいながら、でも絶対チヌ1匹以上は釣りたい」といつも思っています。

釣れないわけ